an odd fellow

読書と写真と情報工学

データサイエンティストになります

6/20 を過ぎたらネットで喋って良いと言われていたのを思い出して書いている。

学生生活の結果として就職があるとは、全然思っていないんだけどこうしてある特定の会社に入ることを決めてみると、なんだか納得感があるのが意外だ。大学を出て大学院を出て会社に入る。ボクはもっと非人類的で新人類的な特殊性に憧れてた気がするけど、結局人間を辞められないので人間の範疇でなるべく普通じゃない会社を選んだ、つもり。

大学に入ったときはさっぱり、就職して会社で働ける気なんかしなかった。プログラマと言えば 3K でボクもきっと安月給で毎日鬱々した日々を送っていつか神託が降りてきてこの日だと思った時に首を吊るのだと思っていた。大学でコンピュータサイエンスを勉強したのは純粋に好奇心だった。完全にキモオタ趣味の延長で、ヤフーきっずのアンケートを攻撃したいとかニコニコ動画を崩壊させたいとか、あるいはその仕組みを知りたいとかそういうのだった。

それで、就職するとしても Web 系がいいかなとか、とか思っていたけど、フタ開けてみればそもそもエンジニアって肩書ですらねえ。

なんとなくエンジニアって自分のなかでしっくり来なかった。世の中の IT に纏わる要素は抽象化が進んで、便利なフレームワークが増えてきた。AWS みたいなクラウドコンピューティングはその最たるものだと思う。そういう、要素要素の本質を組み合わせてモノを作ろうっていう世界になった。サーバ管理に必要なネットワークの管理やセキュリティ対策はモノづくりの本質じゃない。今まではモノを作ろうと思ったら、それに関連する全てをエンジニアが面倒見ていたけど、今ってそうじゃない。少なくとも Web に関しては必要な要素が分析され続けて今も色んな面倒ごとを取り払って本質だけ便利に扱えるようにしたサービスが増え続けてて、これを組み合わせていくだけでモノは作れる時代になってる。

そういう世界の中でエンジニアってなによって思うと、「組み合わせるのが仕事のエンジニア」と「組み合わせるパーツを提供するエンジニア」になりそうって勝手に思う。

で、どうもエンジニアってしっくり来ないと思ったのは、自分の中でこういう区分があるからだなと。前者はエンジニアとしてなんだか薄っぺらいし、後者のエンジニアもなんだかしっくりこないっていうか、コレジャナイ感。

それでもう少し考えると、前者のエンジニアは狭義のエンジニアとして見ると組み合わせるだけの大して技術も無い薄っぺらいやつに見えるんだけど、そうじゃなくて、前者のエンジニアは広義のエンジニアなんじゃないかとふと思ったわけ。モノが簡単に作れるのが当たり前の世界ではモノ自体ができることにそんなに価値は無くって、そこにどれだけ付加価値をつけるのが前者のエンジニアのしごとだ。それにはユーザが本当に必要なものって何よ?おれたちが提供したいサービスって何よ?って考えたり分析したりモデリングしたりする能力が必要だと思う。モデリングってのはデータモデリングだったりオブジェクトデザインだったり、あるいは、数理モデリングだ。

両方ともちゃんとエンジニアで、ボクはなんとなく漠然と組み合わせるパーツを提供するエンジニアを目指していて、前者のエンジニアを軽視していたけど、ボクがしたいモノづくりってなんだっけ?って考えたときに、モノ自体は組み合わせて作ったっていいじゃんってなった。

というかそうしないと時間が足りなかった。アルバイトで設計から開発運用まで全部自分でやった 2 年間を省みて、ボクが思う価値のあるソフトウェアを作るにはどこに重きを置かないといけなかったかって、サービスのスケールのしやすさとかセキュリティの強さとかそんなんじゃなくて、ユーザーエクスペリエンスだと思った。

ユーザーエクスペリエンスの向上って?自分が思うサービスの使い方をユーザにしてもらうには?あるいは大量のデータを使ったら今までユーザが体験したことの無いソフトウェアが作れるんじゃないの?とかそういうことを考えたいような気がした。

それで、ただユーザーエクスペリエンスの向上についてポエムを並べても致し方ないのでデータをいじることにした。たまたまエンジニアとしての技術も役立つし。そういうわけで肩書はデータサイエンティストなんだけどボクはボク自身をエンジニアだと思って働きます。